「原木椎茸を育ててみたけど、なかなかしいたけが出ない…」
「原木がカラカラに乾いてしまった」
「カビが生えて失敗した…」
そんな悩みを抱えていませんか?
原木しいたけ栽培は自宅でも楽しめますが、正しい育て方を知らないと失敗しやすいのも事実です。
特に、水やりの頻度、置き場所、温度管理を間違えると、椎茸はなかなか発生しません。
ベランダでの管理や、夏・冬の気温変化への対策が不十分だと、しいたけ原木が傷んでしまうこともあります。
でも大丈夫です!この記事では、原木椎茸栽培でよくある失敗事例とその解決策を詳しく解説します。
正しい水やりの方法や、最適な置き場所の選び方、温度管理のコツまで、自宅での原木しいたけ栽培を成功させるためのポイントをわかりやすく紹介しています。
「もう失敗したくない!」というあなたのために、確実に収穫へとつなげる方法をまとめました。
ぜひ最後まで読んで、育て方のコツをつかんでください!

- 原木椎茸栽培でよくある失敗事例とその原因
- 原木しいたけが出ないときの対処法と改善策
- しいたけ原木の正しい育て方や置き場所の選び方
- 季節ごとの管理方法や水やりの適切な頻度
原木椎茸栽培の失敗事例と自宅栽培の実践ガイド
- 原木椎茸栽培でよくある失敗事例と回避策
- 原木しいたけ栽培を自宅で成功させるための基本知識
- 初心者向け椎茸栽培キットと原木の違いと選び方
- 家庭でのしいたけ原木栽培に最適な環境条件
- しいたけ原木の育て方と収穫までのタイムライン
- しいたけ原木の置き場所をベランダに設置する際の注意点
- しいたけ原木の置き場所を夏に日陰で保護する重要性
- しいたけ原木の置き場所を冬に適切に管理する方法
- 椎茸の原木に適切な水やりをする方法と頻度
- 原木しいたけが出ない原因と対処法
原木椎茸栽培でよくある失敗事例と回避策
家庭での原木しいたけ栽培では、いくつかの典型的な失敗パターンがあります。
これらを事前に知っておくことで、トラブルを未然に防ぎ、万一うまくいかない場合も冷静に対処できるようになります。
失敗例1:原木の乾燥
原木がカラカラに乾いてしまうと、椎茸菌の活動が鈍り、発生が止まってしまいます。
【回避策】
- 2~3日に1回は様子を見て水やりする習慣をつける
- 表面の樹皮がカサカサに乾いて白っぽくなっていないかチェックする
- 乾燥してしまった場合は、半日~1日水に浸けて水分補給を行う
失敗例2:過湿によるカビの発生
水のやりすぎや通気不良により、原木に青カビや雑菌が繁殖してしまうケースです。
【回避策】
- 適度な換気を心がける
- 風通しの良い場所に置く
- 時々原木の向きを変えて空気の滞留を防ぐ
- カビが生えた場合はアルコールで表面消毒し、環境を改善する
- 原木全体が変色するほどカビた場合は撤去を検討する
失敗例3:温度管理のミス
極端な温度環境は椎茸菌の活動に悪影響を与えます。
温度 | 椎茸菌への影響 |
---|---|
5℃以下 | 菌糸が休眠状態になる |
5℃~25℃ | 活発に活動できる温度帯 |
25℃以上 | 菌糸の活動が弱まる |
【回避策】
- 季節に応じた適切な環境管理を行う
- 夏は直射日光を避け、日陰で管理する
- 冬は凍結を防ぐため保温対策を行う
- 温度計を設置して環境を常に把握する
失敗例4:害虫被害
折角出てきた椎茸がナメクジなどに食べられてしまうことがあります。
【回避策】
- 銅テープを原木の周りに貼る
- ナメクジ用の誘引駆除剤を設置する
- 夜間に手で捕獲する
- ベランダ栽培の場合も定期的に確認する
- 鉢植えの受け皿など害虫の隠れ場所になりそうなものを周囲に置かない
失敗例5:収穫タイミングを逃す
椎茸は傘が開きすぎると風味が落ち、虫も付きやすくなります。
【回避策】
- 毎日原木を観察する
- 椎茸が出てきたら成長具合を確認する
- 芽が出てから3~7日ほどで収穫サイズになることを覚えておく
- 「少し小ぶりかな?」と感じる程度で収穫するのがコツ
失敗を恐れずチャレンジすることも大切です。
多少環境が悪くても案外椎茸は出てくるものですし、失敗から学ぶことも多いです。
日々の変化に気を配り、愛情を注げば、きっと応えてくれるでしょう。



原木しいたけ栽培を自宅で成功させるための基本知識


しいたけの成長サイクルと原木の扱い方を理解することが、家庭での原木しいたけ栽培成功の鍵です。
しいたけは単なるキノコではなく、原木の中に張り巡らされた菌糸(しいたけ菌の体)から生まれる自然の恵みなのです。
しいたけの生態と成長過程
しいたけは木の中に菌糸を張り巡らせ、条件が整うと原木の表面に「子実体」と呼ばれるキノコ(しいたけ)を発生させます。
原木は単なる土台ではなく、しいたけ菌が住み、栄養源とする生きた住処です。
そのため、原木(ほだ木)を乾燥させず適切に管理することが何よりも重要になります。
発生時期と収穫サイクル
しいたけの発生には季節のリズムがあります。
主に春(3~4月)と秋(9~10月頃)の涼しく湿度の高い季節に発生しやすく、気温が下がり雨が降ると発生が促されます。
逆に夏の高温期や真冬の低温期は発生が止まる傾向があります。
季節 | しいたけの状態 | 管理のポイント |
---|---|---|
春(3~4月) | 発生しやすい | 適度な湿度を保つ |
夏(高温期) | 発生が止まる | 乾燥から守る |
秋(9~10月) | 発生しやすい | 雨後の観察を怠らない |
冬(低温期) | 発生が止まる | 凍結から保護する |
長期的な収穫計画
原木しいたけの魅力は、同じほだ木から数年にわたって収穫できる点です。
植菌してから実際に収穫できるまでには時間がかかりますが、いったん菌が根付けば1本の原木から2~3年かけて継続的にしいたけが発生します。
つまり長期的に収穫を楽しめるわけです。
これは後述する栽培キットとの大きな違いでもあります。
最初の年にたくさん出なくても落胆せず、原木を大切に管理しながら気長に付き合うことが大切です。
収穫のタイミングとコツ
• しいたけの傘が開ききる前、縁が少し内側に巻いているくらいが収穫適期
• ハサミやナイフで軸の根元をカットして収穫する
• 収穫が早すぎると風味が弱く、遅すぎると食感が悪くなる
• 収穫後の原木は栄養を消耗しているので、水やりや休養管理をして次の発生期まで養生させる



初心者向け椎茸栽培キットと原木の違いと選び方
椎茸栽培には、手軽なキット栽培と本格的な原木栽培という2つの方法があります。
どちらを選ぶかは、あなたの目的や環境によって変わってきますよ。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
栽培キット(菌床栽培)の特徴
【手軽さ抜群】
- 購入してすぐに始められる(菌が十分育った状態で提供される)
- 説明書に従って水を与えるだけでOK
- 初心者でも簡単に扱える
【収穫が早い】
- 開始から約1~2週間で椎茸が生えてくる
- 「10日程度で収穫可能」と記載されている商品が多い
- すぐに収穫を楽しみたい人に最適
【室内栽培が可能】
- コンパクトで清潔に扱える
- リビングやキッチンの片隅でも育てられる
- 直射日光の当たらない室内環境が適している
- 虫の心配も少なく、マンション住まいでも安心
【収穫量と期間】
- 1つのブロックから2~3回(多くて4回程度)の発生が楽しめる
- 最初の発生で大量に出て、その後はやや減少する傾向
- 発生が一巡するとブロックは栄養を使い果たし、廃棄する
【味や風味】
- 新鮮でおいしい
- 原木栽培と比べると香りや歯ごたえに違いがあるという意見もある
- 家庭で食べる分には大きな差は感じにくい
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原木栽培の特徴
【自然に近い栽培】
- クヌギやコナラなどの広葉樹の原木に椎茸菌を植え付ける
- 2~3年の歳月をかけて育てる
- 庭やベランダの一角に”小さな森”を再現するイメージ
- 風味や香りが濃厚な椎茸ができると言われる
【発生まで時間がかかる】
- キットのようにすぐには収穫できない
- 環境が合わなければ次のシーズンまで出ないこともある
- 収穫期は春秋の年2回程度と限られる
- 季節の楽しみとして待つ喜びがある
【継続収穫が可能】
- 原木1本で2~3年は収穫できる
- 毎年の秋の鍋や春のバーベキューに自家製椎茸が使える
- 長期間お世話することで愛着も湧く
【管理の手間】
- 日々の水やりや温度・湿度管理が必要
- 雨晒しにしたら移動、虫対策など、キットに比べるとお世話の頻度が多い
- 湿度計や温度計を置いて管理するのもおすすめ
比較項目 | 栽培キット | 原木栽培 |
---|---|---|
手軽さ | ★★★★★ | ★★★ |
収穫までの時間 | 約1~2週間 | 数ヶ月~次のシーズン |
栽培場所 | 室内OK | 主に屋外 |
収穫期間 | 2~3回で終了 | 2~3年継続 |
管理の手間 | 少ない | やや多い |
風味・香り | 良い | より濃厚 |
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どちらを選ぶべき?
目的と環境に応じて選びましょう。
- 栽培キットがおすすめな人
- すぐに収穫を楽しみたい人
- お子さんの自由研究に使いたい人
- 室内で気軽に栽培したい人
- 手間をかけずに椎茸栽培を体験したい人
- 原木栽培がおすすめな人
- じっくり時間をかけて本格的に育てたい人
- 屋外に適した日陰スペースがある人
- 何年も収穫を楽しみたい人
- 自然のサイクルを感じながら育てたい人
両方試してみるのもアリです。
栽培キットで手軽に収穫を楽しみつつ、そばで原木も育ててみるという欲張りスタイルも良いでしょう。
キットでコツを掴んでおけば原木管理にも活かせますし、原木が出ていない時期でもキットで収穫できるなど互いに補完できます。
初心者向けの栽培キットとしては「もりのしいたけ農園」(森産業)が定番です。
原木ほだ木はホームセンターや園芸店で秋から春にかけて売られていることが多く、ネット通販でも「椎茸原木」と検索すれば見つかります。



家庭でのしいたけ原木栽培に最適な環境条件
しいたけ原木栽培を成功させるには、湿度・日陰・通気・適温のバランスが何よりも大切です。
これらの条件をうまく整えることで、おいしいしいたけを家庭で収穫する喜びを味わえますよ。
理想的な光環境
直射日光は原木を乾燥させすぎてしまい、大切なしいたけ菌の成長を弱めてしまいます。
木漏れ日のような優しい光が当たる場所が理想的です。
木々の間から差し込む柔らかな光は、しいたけ菌にとって心地よい環境を作り出します。
湿度管理のコツ
しいたけ菌は湿度が高めの環境で活発に育ちます。
原木がカラカラに乾いてしまうと、菌糸の成長が止まってしまうことも。
適度な湿り気を保つことで、菌糸はすくすくと成長していきます。
風通しの重要性
湿度が高いことは大切ですが、風通しが悪いとカビが発生する原因に。
通気性の良い場所に置くことで、健全な菌糸の成長を促し、不要な雑菌の繁殖を防ぐことができます。
適切な温度環境
しいたけ菌の活動に最適な温度は15~25℃前後です。
5℃以下の低温ではほとんど活動を停止し、25℃を超える高温も苦手としています。
真冬の厳しい寒さや真夏の猛暑時期には、特に温度管理に気を配りましょう。
環境条件 | 管理ポイント |
---|---|
適度な湿度 | 原木が適度に湿っている状態を保ち、乾燥しすぎないよう注意 |
良い通気性 | 風の流れを確保し、カビなどの病気発生を予防 |
日陰環境 | 直射日光は避け、木漏れ日程度の優しい光が理想的 |
適切な温度 | 15~25℃を目安に、極端な高温・低温を避ける |
設置場所の選び方
庭がある場合は、木々の下の日陰スペースが最適な環境となります。
庭がなくても心配ありません。
室内の涼しい場所でも十分に栽培可能です。
ベランダで育てる場合は、遮光ネットを活用して直射日光を和らげ、霧吹きなどで湿度を調整する工夫をすると、より良い環境を作り出せますよ。
しいたけ原木の育て方と収穫までのタイムライン
原木しいたけ栽培は、自然の流れに沿って育てる楽しさがあります。
菌込み済みの原木を購入してから収穫までの流れを解説します。
初心者の方でも安心して始められるよう、各段階のポイントをまとめました。
1. 原木入手と設置(初期段階)
原木を手に入れたらまず、適切な場所に設置することから始めましょう。
- 直射日光が当たらない涼しい場所を選ぶ
- 原木は寝かせるか立てかけて、倒れないように安定させる
- 設置直後は運搬中の乾燥を補うため、たっぷりと水をかける
- 購入先の指示があれば、一日水に浸けてコンディションを整える場合も
【初期管理のコツ】
- 原木に十分な水分を含ませることが大切
- 環境に慣らす時間を与える
- 週に2〜3回は様子を見て水やりを忘れない
2. 椎茸の発生(第1回目)
適切に管理していると、早ければ数日〜数週間で椎茸の芽(菌蕾)が出てきます。
- 季節によって発生時期は変わる(春に入手した場合は秋に発生することが多い)
- 芽が出たら乾燥しないよう見守る
- 傘が5cm前後で、まだ丸みを帯びている時が収穫適期
- ハサミで軸を切って収穫する
成長段階 | 特徴 | 対応 |
---|---|---|
菌蕾形成 | 小さな白い粒が現れる | 乾燥させないよう水やり |
成長期 | 傘が開き始める | 成長を見守る |
収穫適期 | 傘が5cm前後で丸みがある | ハサミで収穫 |
3. 休養期間(仮伏せ)
一度椎茸が出た原木は、栄養や水分を消耗して疲れた状態になります。
- 収穫後はしばらく原木を休ませる期間が必要
- この間も乾燥させないよう水やりは続ける
- 過剰に湿らせすぎないよう注意
- 「前回の散水で含んだ水分がほぼ蒸発してから次の散水を行う」のがコツ
- 季節によって休養期間は異なる(夏場なら2〜3ヶ月、秋収穫後は翌春まで)
4. 椎茸の発生(第2回目以降)
休養を終え、気温や湿度が適した時期になると再び椎茸が発生します。
- 春・秋の年2回ペースで発生することが多い
- 2回目以降は1回目より数が減ることもある
- その分大きめの椎茸が出ることも
- 基本的な管理は最初と同じ(適度な湿度を保ち、傘が開ききる前に収穫)
5. 原木の寿命と更新
原木にも寿命があります。
- 大体2〜3年で原木内の養分が使い果たされる
- 椎茸の発生量が減り、サイズも小さくなってきたら引退時
- 最後の小さな椎茸まで収穫したら、土に戻すか堆肥にする
- 新しい菌込み原木を用意して、新たなサイクルを始める
うまく管理できれば途切れることなく毎年椎茸栽培を楽しめます。
天候や地域によって発生時期は前後しますので、気長にお世話を続けましょう。



しいたけ原木の置き場所をベランダに設置する際の注意点
ベランダでもしいたけ原木栽培を楽しむことができますが、適切な環境管理が成功の鍵です。
マンションやアパートに住んでいても、いくつかのポイントに気をつければ、立派なしいたけを育てることができますよ。
直射日光対策
ベランダは一般的に日当たりが良い場所が多いため、原木が直射日光に当たらないよう工夫が必要です。
- 遮光ネットやよしず(すだれ)を活用して人工的な日陰を作る
- ベランダの隅に原木を立てかけ、上部に遮光ネットを張る
- 朝日や夕日だけが当たるような配置を考える
水分管理のコツ
ベランダ栽培の最大の課題は、雨水が直接当たりにくいことです。
- 定期的な水やりで原木の乾燥を防ぐ
- ジョウロでゆっくり水を注ぐか、霧吹きを使って細かく散水する
- 下の階への水漏れに配慮し、受け皿や水切りマットを活用する
- 朝晩の涼しい時間帯に水やりをすると効果的
風通し調整
ベランダは風の通り方に注意が必要です。
問題点 | 対策方法 |
---|---|
風通しが良すぎる(乾燥しやすい) | 風よけになるものを配置する(衝立や大きな鉢植えなど) |
風通しが悪い(湿気がこもる) | 原木同士の間隔を空ける、定期的に位置を変える |
強風にさらされる | 倒れないよう固定するか、風の強い日は室内に移動 |
温度管理
ベランダは季節による温度変化が大きいため、対策が必要です。
- 夏場の高温対策
- 朝晩の打ち水で周囲の温度を下げる
- 日中は室内の涼しい場所に一時的に移動
- 遮光ネットと濡れタオルを併用して気化熱で冷やす
- 冬場の低温対策
- 厳しい寒さの日は屋内の寒い場所に一時的に移動
- 不織布などで原木を包み込み保温する
- 南向きベランダの場合は日中の温かさを活用
周囲への配慮
共同住宅でのしいたけ栽培では、近隣への配慮も大切です。
- 水やりの際は周囲に水が飛び散らないよう注意する
- 原木の見た目が気になる場合は、観葉植物などと組み合わせて見栄えを良くする
- 収穫したしいたけをご近所におすそ分けすると良好な関係づくりにも



しいたけ原木の置き場所を夏に日陰で保護する重要性
夏は椎茸栽培において最も過酷な季節であり、適切な環境管理が原木の健康を左右します。
高温と強い日差しから原木を守ることで、次のシーズンの収穫に向けて椎茸菌を健全に保つことができます。
夏の温度管理のポイント
- 椎茸菌は25℃を超える高温に弱く、30℃以上では活性が著しく低下します
- 夏場は涼しい日陰での管理が最優先事項となります
- 理想的には林の中のような半日陰環境が最適です
【理想的な置き場所】
- 直射日光が当たらない場所
- 適度に雨が当たる環境
- 風通しが良く、蒸れにくい場所
家庭での夏越し対策
家庭菜園やベランダでの栽培でも工夫次第で夏を乗り切れます。
- 日陰の確保方法
- 遮光ネットやヨシズを使って強い日差しを遮る
- 軒下や北側の壁際など自然な日陰を利用する
- 大きな鉢植えの植物の陰に置く
- 温度対策
- 朝夕の涼しい時間帯に周囲に打ち水をして気化熱で冷やす
- コンクリート上は避け、木製の台や土の上に設置する
- 原木同士を密着させず、風通しを確保する
水分管理の重要性
時間帯 | 水やりのポイント |
---|---|
朝・夕 | たっぷりと水をかけて原木内部に水分を蓄える |
日中 | 極力触らず、周囲への打ち水程度にとどめる |
- 真夏は水分の蒸発が激しいため、定期的な水やりが必要
- 乾燥でひび割れを起こさないよう注意
- 過湿にならないよう、水はけの良い場所に置く
夏場の害虫対策
夏は害虫被害も増加する時期です。
- 主な害虫と対策
- ナメクジ:梅雨から夏にかけて活発になるため、定期的に見回る
- 小バエ:カビや腐敗部分に発生するため、清潔な環境を保つ
- その他の虫:防虫ネットで物理的に遮断する
- 環境整備
- 原木周辺の落ち葉やゴミを定期的に除去
- 風通しを確保しつつ、防虫ネットで覆う
- 原木の状態を定期的にチェックし、異常があれば早めに対処
夏越しの心構え
- 夏は椎茸の発生が少ない時期と割り切る
- 「次の発生期まで原木を生かす」ことが目的
- 定期的な観察と適切なケアで大切な椎茸菌を守る



しいたけ原木の置き場所を冬に適切に管理する方法
冬場のしいたけ原木管理は、菌の活動を守るための特別なケアが必要です。
寒さと乾燥から原木を守りながら、春の発生に向けて適切な環境を整えましょう。
冬の温度管理のポイント
- 椎茸菌は5℃以下になるとほぼ活動を停止します
- 理想的には最低気温が5℃以上保てる場所に置くことが望ましい
- 長期間の氷点下環境は菌を弱らせる可能性があります
【寒さ対策の具体的方法】
- 屋外の場合は軒下や物置など凍結しにくい場所に移動する
- 発泡スチロールや毛布で原木を包んで保温する
- 保温する際は通気口を作り、カビ防止に配慮する
冬の乾燥対策
冬は空気が乾燥するため、原木の水分管理も重要です。
- 天気の良い日の暖かい時間帯に軽く散水する
- 凍結防止のため、夜間や気温が氷点下の日は水やりを避ける
- 地面からの湿気を利用するために落ち葉やムシロで覆う方法も効果的
【原木の設置方法】
- 土の上に直接置く場合は、レンガやすのこで少し浮かせる
- 直接接地させないことで雑菌の侵入を防げる
- 湿度を保ちつつも過湿にならないよう調整する
冬菌の管理
- 一般的な原木栽培では秋の発生後は春までお休みとなる場合が多い
- 「冬菌」と呼ばれる低温で発生する品種もある
- 冬菌の場合、気温が15℃以下の日が続いたタイミングで雨や散水を与えると発生することがある
品種タイプ | 特徴 | 冬の管理ポイント |
---|---|---|
一般的な品種 | 秋~春に発生 | 冬は休眠期として静かに見守る |
冬菌 | 低温で発生 | 15℃以下の日が続いたら散水を検討 |
初心者向けアドバイス
- 初心者は無理に冬に発生させようとせず、原木を休ませる期間と考える
- 春になれば気温上昇とともに菌が活動を再開する
- 冬場は「凍らせない・乾かさない」を鉄則に管理する
冬越しのバランス管理
- 日中の暖かい日差し(直射ではなく明るい日陰)に当てる
- 風通しを少し良くして過湿を防ぐ
- 適切に冬越し(越冬)させれば、春に再び元気に椎茸が発生する



しいたけ原木に適切な水やりをする方法と頻度
しいたけ原木栽培において水やりは成功の鍵となる重要な要素です。
適切な水分管理によって、原木内部の菌糸が活発に活動し、豊かな収穫につながります。
ただし、単に「たくさん水をあげれば良い」というわけではありません。
以下に最適な水やり方法と頻度をご紹介します。
水やりの基本原則
原木の中を走る菌糸に十分な水分を行き渡らせることが、しいたけの発生を促進します。
乾燥は大敵ですが、常にびしょ濡れの状態にしておくことも避けるべきです。
- 原木の表面が乾いて白っぽくカサカサしてきたら水やりのタイミング
- 水やりは原木全体にまんべんなく行う
- 表面だけでなく、原木の芯まで水分が染み込むようにたっぷりと
季節別の水やり頻度
季節 | 水やり頻度 | 注意点 |
---|---|---|
春・秋(過ごしやすい時期) | 週に2回程度 | 朝か夕方に行う |
夏(高温期) | 毎日~2日に1回 | 日中の暑い時間は避ける |
冬(寒冷期) | 乾燥具合を見ながら少なめに | 凍結に注意 |
効果的な水やりの方法
【時間帯の選択】
- 朝の涼しい時間帯か日が沈んでからの夕方に行う
- 日中の暑い時間は水がすぐに蒸発してしまう
- 夏場は水滴がレンズ効果で日焼けの原因になることも
【水の温度と量】
- 極端に冷たい水や熱い水は避け、常温の水を使用する
- 急激な温度差は菌にストレスを与える可能性がある
- 原木の内部まで染み込むよう、たっぷりと水をかける
【水やりの具体的方法】
- ジョウロやホースのシャワーで原木全体に水をかける
- 立てかけている場合は上から下へ流すように
- 寝かせている場合は転がしながら全方位を濡らす
特別な状況での水やり
【しいたけ発生中の水やり】
- しいたけの芽(つぼみ)が出て発生が始まった後は基本的に水やり不要
- 発生中の過度な水やりは椎茸に泥はねして汚れたり腐敗の原因になる
- 発生中は空気中の湿度を保つため、周囲に霧吹きで湿らせる程度にとどめる
- 発生が終わったら、次の発生に備えて散水を再開
【乾燥した原木の復活方法】
- 原木が酷く乾燥してしまった場合や長く発生が見られない場合は「浸水刺激」が効果的
- バケツや浴槽などに原木を丸ごと数時間~一晩水に浸ける
- 水風呂に入れてたっぷり給水させた後、涼しい場所に置く
- 浸水後は原木が非常に重くなるので、持ち運びや設置時にケガに注意
水やりの注意点
- 原木の下に水たまりができっぱなしになる環境は避ける
- 常に水に浸かった状態だと空気が行き渡らず菌が弱ってしまう
- 排水性の良い環境で管理する



原木しいたけが出ない原因と対処法
原木しいたけ栽培で収穫が得られないときは、いくつかの原因が考えられます。
焦らずに原因を特定し、適切な対処をすることで、美味しいしいたけを収穫できるようになりますよ。
主な原因と対処法
原因 | 対処・改善策 |
---|---|
原木の乾燥 | • 原木を数時間水に浸けて十分に水分補給する • 日頃の散水頻度を見直し、乾燥させすぎない |
温度不足 | • 最低10℃以上、できれば15℃~20℃前後になるような場所に移動する • 寒い時期は不織布などで保温対策を行う |
日照不足/過多 | • 完全な暗闇よりも薄暗い日陰が発生に適している • 直射日光は避け、明るい日陰に置き直す |
菌の定着不足 | • 植菌後は1~2ヶ月以上の仮伏せ期間を設け、菌が十分に広がるのを待つ • 適切な湿度と温度を保ち、菌の成長を促進する |
環境改善のポイント
【水分管理の見直し】
- 原木表面が白っぽくカサカサしていたら乾燥のサイン
- 浸水刺激(原木を丸ごと水に浸ける)で発生を促進
- 水やりの頻度と量を季節に合わせて調整する
【温度管理の工夫】
- しいたけの発生適温は15~25℃程度
- 冬場は室内の寒い場所に移動するか保温対策を
- 夏場は涼しい場所に移動し、高温を避ける
【光環境の調整】
- 完全な暗闇より薄暗い環境が好ましい
- 直射日光は厳禁だが、わずかな光は発生を促進する
- カーテン越しの光や北側の窓際などが理想的
害虫対策
- ナメクジ対策
- 銅テープを原木の周りに巻く
- ビールトラップを仕掛ける
- 市販の誘引駆除剤を設置する
- その他の害虫
- ダンゴムシやカビ臭を好む昆虫類も発生を妨げることがある
- 定期的に原木の周りを清掃し、害虫の住処をなくす
- 怪しい虫を見つけたら早めに対策する
カビ発生時の対応
- 緑や白のカビが発生した場合
- アルコールスプレーで表面を軽く消毒する
- 風通しを改善して湿度を下げる
- 原木同士の間隔を広げて通気を確保する
長期的な視点で考える
- 季節によって発生タイミングは異なる
- 環境条件が整っていれば、自然なタイミングで発生する
- 初心者は「まだ時期ではない」のに心配しすぎることも多い
- 原木の状態が健全であれば、気長に待つことも大切



原木椎茸栽培の失敗事例と正しい育て方のポイント「まとめ」
最後にこの記事の重要ポイントをまとめます。
- 原木椎茸栽培の失敗事例として、乾燥、過湿、温度管理ミスが多い
- 原木が乾燥すると椎茸が発生せず、水やりが重要
- 過湿状態ではカビが生えやすく、適度な換気が必要
- 椎茸菌は5℃以下で休眠し、25℃以上で活動が弱まる
- ナメクジなどの害虫被害を防ぐため、銅テープや誘引剤を活用する
- 収穫タイミングを逃すと風味が落ちるため、傘が開きすぎる前に収穫する
- 原木しいたけが出ない場合、乾燥・温度不足・菌の定着不良が原因となる
- 原木の置き場所は直射日光を避け、湿度と風通しのバランスを取る
- ベランダ栽培では遮光ネットを活用し、乾燥を防ぐ工夫が必要
- 夏は日陰で管理し、冬は凍結を防ぐ対策をする
- 原木しいたけは長期的に収穫できるが、適切な水分管理が不可欠
- 栽培キットは手軽だが、原木栽培は風味が濃厚で長期的な収穫が可能
- 水やりは季節に応じて調整し、原木が乾燥しすぎないように注意する
- 乾燥した原木は一晩水に浸けると再び活性化することがある
原木椎茸栽培は、適切な水やり・温度管理・害虫対策を行うことで成功しやすくなります。
特に乾燥と過湿のバランスを取りながら、環境に合わせた管理を行うことが重要です。
失敗事例を事前に把握し、正しい育て方を実践することで、自宅でも美味しい椎茸を長期的に収穫できます。
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